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* 透析食のワンポイントアドバイス <過去ログ> *

2004.9   2004.8   2004.7   2004.6   2004.5   2004.1  
2003年                      
2002年                      

●2004.9
1〜11 病態と栄養

生体にとって脂質は、糖質・蛋白質と共に重要な三大栄養素の一つであります。しかし透析患者さんは腎機能の低下により脂質代謝障害を起こしやすく、その結果、高コレステロール血症、特に高トリグリセライド(中性脂肪)血症になりやすくなり、これらは動脈硬化を促進し、透析患者さんの死因として重要な心血管疾患や脳血管疾患の頻度を増加させます。そのような動脈硬化の進展を予防するための重要な治療法の一つとして食事療法があります。

             理想的な検査値      要注意!

★総コレステロール(TC)120〜219mg/dl   250mg/dl以上
★中性脂肪(TG)    30〜149mg/dl    150mg/dl以上
★HDLコレステロール* 120mg/dl以下    150mg/dl以上
★HDLコレステロール  ♂40〜70mg/dl    35mg/dl以下
             ♀45〜75mg/dl    80mg/dl以上
*HDLコレステロール = TC ― HDLコレステロール―(TG×0.2)
12〜18 透析患者さんの高脂血症の特長

1) 腎機能が低下するに伴い脂質を変化させる酵素が低下し、中性脂肪(トリグリセライド)の値が高くなりHDLコレステロールが低くなる傾向があります。
2) 腎不全の尿毒症物質によって中性脂肪の代謝酵素が阻害され、中性脂肪(トリグリセライド)の値が高くなる傾向があります。
3) 透析液や、透析膜の種類により脂質代謝異常を起こす場合があります。
4) 二次性副甲状腺機能亢進症による副甲状腺ホルモン(PTH)の分泌増加で、脂質代謝異常が起こる場合があります。

〜総合的〜
このように透析患者さんの脂質代謝異常は、もちろん原因を除去すれば解決する面もありますが、現在の透析方法では、原因除去が困難な事が多く、それに加え慢性腎不全による影響ばかりでなく食生活や加齢による脂質代謝異常も加わってくることから、食事指導、栄養指導が透析患者の脂質代謝異常を治療あるいは、軽減するためには大切な事であります。

チェックポイント!
◎女性の方で閉経後(早い人で45歳、だいたい50歳前後から)急にコレステロール値が高くなった方は食事の影響だけでなく、ホルモンの乱れによる生理的な要因が大きく作用している場合があります。
◎中性脂肪は直前の食事の影響を受けやすいので、空腹時に検査(採血)しましょう。
19〜25 食事について

★高コレステロール血症の人の場合
1) 摂取エネルギー量を守りましょう
        (30〜35kcal/kg*/day)  *標準体重
2)1日のコレステロールの摂取量を制限しましょう
血清コレステロール値220〜260mg/dl ⇒  300mg以下
血清コレステロール値 260mg/dl以上 ⇒  200mg以下

鶏卵、バター、ラード、肉の内臓やレバー、魚の内臓や卵などはコレステロールを多く含んでいます。

3)脂肪酸の種類を考えて摂取しましょう

牛肉、豚肉、鶏肉などの脂肪部分や、バター、高脂肪の牛乳・生クリームなどを減らし、脂肪の多い魚を摂取しましょう。

4)食物繊維をとりましょう

食物繊維、特に水溶性食物繊維はコレステロール上昇を抑制する作用が強いといわれています。

穀物、いも、果物、豆、野菜、きのこ、海藻、こんにゃくに多くふくまれていますが、カリウムを多く含むものもあり、摂取には十分気をつけましょう。

5)ビタミンE・C、カロチンで動脈硬化防止ビタミンEやC、カロチンはコレステロールの酸化を防ぎ、動脈硬化を進めにくくします。(果物や芋類・緑黄色野菜・種実類に含まれています。)
26〜30 ★高トリグリセライド(中性脂肪)血症の人の場合

1)エネルギー量を守りましょう
        (30〜35kcal/kg*/day)  *標準体重

2)お酒を控えましょう
〜アルコールは血中の中性脂肪値を高くする原因となります〜

3)糖質の過剰摂取は禁物
〜糖質を摂りすぎると中性脂肪が増える原因になります〜
お菓子やジュース(特に砂糖を含む物)、果物の摂りすぎに注意しましょう。

4)肉類よりも脂肪の多い魚を摂取しましょう

5)夕食の過食を控えましょう

6)油の摂りすぎに気をつけましょう

7)食物繊維をとりましょう
食物繊維、特に水溶性食物繊維は腸管からの糖質や脂質の吸収を抑制する作用があります。
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●2004.8
1〜7 どのくらい摂ったらいいのかな(エネルギー編)

★十分なエネルギー摂取があなたの体を守ります。
私たちは “食べる”からこそ、体を動かしたり、物事を考えたりできるのです。体内に入った飲食物は消化されて「糖質」・「脂質」「たんぱく質」・「ビタミン」・「ミネラル」などに分解されます。
糖質・脂質・たんぱく質は、呼吸によって吸いこんだ酸素で燃やされ(分解され)エネルギーを発生します。しかし透析患者さんは、エネルギーが不足すると体を形成しているタンパク質が分解され、老廃物(尿素窒素)が体内に溜まるだけでなく、抵抗力の低下や、体力の低下、貧血、高カリウム血症なども起こります。
また逆に過度なたんぱく摂取も尿素窒素を増加させる為、その分を糖質や脂質でエネルギーを補わないといけないのです。

◎エネルギーを過剰に摂取している場合
・ 体重が増加(肥満)
・ たんぱく質過剰摂取の場合は血中リン・カリウム・BUN値上昇
・ 血糖値上昇(特に糖尿病性腎症の方)

◎エネルギーが不足している場合
・ 体重が減少(身体に水がたまり心胸比が上がる場合がある)
・ 低栄養状態(抵抗力・体力の低下から感染症を起こしやすくなる)
・ 体の筋肉(たんぱく質)が壊され高カリウム血症の原因になる。
8〜14 ★エネルギー源である“三大栄養素”

【糖  質】 1gあたり4Kcalの熱を出し「穀類、いも類、砂糖類」などに多く含まれます。
【脂  質】 1gあたり9Kcalの熱を出し「油、バター、マヨネーズ、ドレッシング」などに多く含まれます。
【たんぱく質】1gあたり4Kcalの熱を出し「魚介類、肉類、大豆とその加工品、卵類、乳・乳製品」などに多く含まれます。

〜透析患者さんは主に糖質や脂質でエネルギー補給をしましょう〜
(但し糖尿病性腎症の方は糖質の摂り方には気をつけましょう)

☆1日のエネルギー摂取量
   30〜35kcal/kg*/日
《肥満者では減らし栄養障害者では増やす。》

目安:35kcal/kg*/日 
   30〜32kcal/kg*/日(糖尿病性腎症)
   30kcal/kg*/日(高齢者)
(*標準体重(kg)=身長(m)×身長(m)×22)

§あなたの標準体重は?
・(   )m×(   )m×22=【    】Kg

§肥満痩せの大まかな目安であるbody mass index(BMI)は?
※普通体重18.5≦〜<25 【標準体重22】 (日本肥満学会より)
BMI = 体重(Kg)÷身長(m)×身長(m)
・(   )kg ÷ (   )m×(   )m=【    】
15〜25 透析患者さんは一般的に標準体重以下の人が多く、この原因の一つに食事摂取量の不足が言われています。できるだけ今の体重を維持する為にも、食事から必要なエネルギーを十分摂取するように努力しましょう。

★エネルギーを上げるポイント!!
1) 主食を十分食べましょう。
2) 油料理をメニューに組み入れましょう。
3) マヨネーズ・ドレッシング・マーガリン・バターなどを使いましょう。
4) 砂糖、はちみつ、ジャムなどを使いましょう。
※(糖尿病性腎症の方は血糖値の上昇に注意して使いましょう。)
5) 主食が食べれないときは間食で補いましょう。
6) でんぶん類(春雨、片栗粉、わらび粉など)も料理に摂り入れましょう。
7) エネルギーの高い補助食品を上手に利用しましょう。

〜高エネルギー食の一例〜
♪♪御飯⇒チャーハン、オムライス、洋風炊込み御飯
♪♪麺⇒ミートソーススパゲティ・やきそば・やきうどん・マカロニ・スパゲティサラダ
♪♪パン⇒ジャムパン、バターロール、クロワッサン、フレンチトースト、揚げパン
♪♪いも類⇒ポテトサラダ、大学いも、ポテトチップス、フライドポテト
♪♪砂糖類⇒ゼリー、アイスクリーム、飴、饅頭、ジュース
♪♪油類⇒天ぷら・フライ料理、ムニエル、ドーナツ
26〜31 どのくらい摂ったらいいのかな?(塩分編)

【 塩 】
 腎臓病の人にとっては”塩”というと”制限しなくっちゃ”と言う言葉が出てきますが…
日本人たるもの塩分を制限することは“和食を食べるな”といわれているようなもの…
でも自分の適量範囲で上手に塩分をとる工夫は必ずあるはず、今日は塩についてさぐってみましょう。

1.調味料の万能選手である”塩”ってどんな役割をしているのかな??
●引き立て役の”塩”くん
すし酢・・塩を少量入れるのは強い酢の酸味を塩によって丸みをだし良い塩梅にしているのです。
出し汁・・おすまし汁に少し塩を入れるのは出しの旨煮をより強く引きだせる力があります。
お汁粉・・砂糖に少量の塩を加えることにより対比効果で、より甘味を増しているのです。
     ※すいかによく塩をふるのも甘味を増すためなのです。
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●2004.5
1〜7 自 己 管 理 〜自分の体を理解しましょう〜

 透析をはじめられた患者さんは、以前のように腎臓を守るために安静にする必要はなく、健康な人と同じように元気な生活を送り、積極的に体を動かすことが体力を保つ上で重要です。
 しかし、健康な人と同じように無茶をしてもかまわないということではありません。
 長期間安定した透析療法を続けるために、日常生活の中で注意しなければならないポイントがいくつかあります。これらを正しく守って、透析を生活のリズムにのせ、自信を持って生活しましょう。
8〜14 検査の結果を自分でも管理しましょう

1)尿毒素を表すもの
透析量が不足しているか否かの判断、ごみだまりの指標になります。

★BUN(尿素窒素)
望ましい数値:60〜80mg/dl
透析不足、食事中のたんぱく質の摂り過ぎ、もしくはカロリー不足、消化管出血、感染症などでも増加します。
100mg/dl以下に保ちましょう。

★Cr(クレアチニン)
望ましい数値:10〜15mg/dl以下
透析時間が足りないときやシャントの流れが悪いときは上昇します。また体型によっても個人差があります。

★UA(尿酸)
望ましい数値:7mg/dl以下
尿酸が増加すると、お薬で下げます。

2)貧血の程度を表すもの
★赤血球数
望ましい数値:250万/mm以上

★Hb(ヘモグロビン)
望ましい数値:10g/dl以上

★Ht(ヘマトクリット)
望ましい数値:25%以上
20%以下になると、動機・息切れがしやすく狭心痛が おこりやすくなります。
15〜25 3)肝機能や栄養状態を表すもの B型肝炎、C型肝炎(+)の人は特に気をつけましょう。
★AST(GOT)
望ましい数値:40(IU/l/37℃)以下
肝臓が悪くなると上がります。

★ALT(GPT)
望ましい数値:45(IU/l/37℃)以下
肝臓が悪くなると上がります。

★TP(総蛋白)
望ましい数値:6.5g/dl以上
TPが6.5g/dl又は、アルブミンが3.5g/dl以下では 栄養状態良くないことを示しむくみが出やすくなります。
★アルブミン
望ましい数値:3.5g/dl以上

4)カリウム
★K(カリウム)
望ましい数値:3.5〜5.5(mEq/l)
6mEq/l以上になると高カリウム血症の症状が出る場合があります。透析後4.0mEq/l以下に下がっているようにしたいものです。

5)骨障害の目安になるもの
★Ca(カルシウム)
望ましい数値: 9〜11mg/dl
8mg/dl以下では骨の障害を予防するためにビタミンDを内服する場合もあります。カルシウム剤の併用もします。

★P(リン)
望ましい数値:4〜6mg/dl
4〜6mg/dlに保てるように沈降炭酸カルシウムの薬を用いたり、それに代わる薬剤を服用します。

★ALP
望ましい数値:100〜325U/I以下
骨が悪くなると上昇。

★インタクトPTH
望ましい数値:200〜300pg/ml
Ca調整ホルモンで、Caが低く、Pの高い期間が長いと PTHは上昇し骨が悪くなります。
26〜30 6)心臓の状態を表すもの

★CTR(心胸比) 50%以下

 胸郭の幅に対して心臓の幅がどのくらい占めているのかの割合を胸のレントゲン写真で測定します。(B/A×100)で計算します。
 年齢、肥満、高血圧、動脈硬化の程度により異なりますが、透析前で50%までなら良いです。水だまりの状態では数値が大きくなり、透析で水引きを強化します。

他にも、心電図や心臓エコー検査があります。

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●2004.4
1〜7 ●透析患者さまと高血圧

透析患者さんの血圧が上昇する原因の過半数が、体内の水分量、いわゆる血管内の水分過剰で起こります。これは透析間の体重増加が著しい場合や目標体重の設定が高すぎる場合にみられます。
またもう一つはホルモンや自立神経の異常によると考えられ、その代表的なものに、腎臓で出されるレニンというホルモンの分泌亢進が原因とも言われております。

高血圧は心臓に大きな負担をあたえると同時に、脳の血管にも大きな障害をあたえる危険性があります。
だからこそ、日頃から自分の血圧をきちんと把握しながら、薬と食事で上手に管理してゆきましょう。
8〜14 ●透析患者さんにおける高血圧の原因

《高血圧》

1)透析間の体重増加が多い (※〜食事からの予防〜参照)
⇒増加率が目標体重の5%を超えていませんか?

2)ドライウエイトの設定が高い(心胸比の上昇)
⇒最近食欲がなく、痩せてきていませんか?

3)腎臓からのホルモン(レニン)の分泌亢進
⇒透析中の除水によりさらに血圧が高くなっていませんか?

4)エリスロポエチン(貧血改善薬)の副作用
⇒ヘマトクリット値が上昇しすぎていませんか?

5)降圧剤(血圧の下げるお薬)の効果がない場合
⇒お薬の飲み忘れはありませんか?
15〜25 ●透析患者さんにおける低血圧の原因

《低血圧》

1)透析中の低血圧
《透析間の体重増加が多い その他 (※〜食事からの予防〜を参照)》

2)ドライウエイトの設定が低い (心胸比の低下)
⇒最近食欲が増え、太ってきていませんか?

3)著しい貧血
⇒ヘマトクリットの値が低すぎませんか?

4)降圧剤(血圧を下げるお薬)が効き過ぎる場合

5)透析歴が長い場合
⇒透析歴が長くなると血圧が低下傾向にあります。

6)その他

〜理想的な血圧の値とは〜

年齢や合併症にもよりますが、
最高(収縮期)血圧150mmHg以下
最低(拡張期)血圧 90mmHg以下
に保ちましょう。
26〜30 ●食事からの予防

1)水分の取りすぎに注意しましょう。
〜食事の水分量も気をつけましょう〜
・ 果物や野菜は80〜90%が水分です。
・ 麺類や鍋物も水分を多く含みます。
・ 豆腐料理は水を切って使用しましょう。
・ 御飯も柔らかいほど水分を多く含んでいます。

〜食事外水分も気をつけましょう〜
・ 氷もたくさん食べると水分過剰になります。
・ お薬を飲むときの水の量も気をつけましょう。
・ うがいからも水は入っています。

2)塩分の取りすぎに注意しましょう。
過剰摂取は水分量の増加につながります。

3)1日3食適量をバランス良く食べましょう。
特に、エネルギー不足にならないように気をつけましょう。

4)透析直前や透析中の食物摂取を控えましょう。
食物摂取による血圧低下は食後約2時間前後続く場合があります。
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●2004.2
1〜7 ●今月のテーマは「病態と栄養1 骨障害と食事の関係」です。

長期透析が可能になり透析患者さんの骨の問題は重要な課題の一つになっております。今回のテキストはリンやカルシウムに対する食事療法をテキストを構成しております。


■骨についての概要

私達の骨や歯は、主にリン酸カルシウム、リン酸マグネシウムで構成されており、体内のCa(カルシウム)の99%、P(リン)の80〜90%が使われています。そしてCaやPが血液中に存在するのはわずか0.1%程度にすぎないのですが、腎機能が低下した透析患者さんでは、このCaやPの濃度が適性範囲に維持できなくなり、結果的に骨障害を起こす原因になっています。
8〜14 ●今月のテーマは「病態と栄養1 骨障害と食事の関係」です。

長期透析が可能になり透析患者さんの骨の問題は重要な課題の一つになっております。今回のテキストはリンやカルシウムに対する食事療法をテキストを構成しております。


■骨に関する検査

『理想的な検査値』
★Ca(カルシウム)  8.4〜10.4mg/dl
★P(無機リン) 4〜6mg/dl
★AI-P(アルカリフォスファターゼ)  100〜325(IU/I/37℃)
★IN-PTH   正常値(14〜66pg/ml)の2〜3倍以内

P×Ca (mg/dl)が70以上になると骨障害を起こしやすくなる!

≪Caの調節≫
血中のCa値を上昇させるには
1)Caの吸収を増加させる活性型ビタミンD(本来は腎臓で活性型になるが、腎不全患者さんはこれができない)を服用する(アルファロール/ロカルトロール)
2)炭酸カルシウムを服用する  (タンカル/カルタン)
3)食事で工夫

≪Pの調節≫
血中のP値を低下させるには
1)リンの吸収を減少させるリン吸着剤を服用する (炭酸カルシウム/リンゴ酢カルシウム)
2)透析によってリンの排泄を促進される(透析時間の延長やダイアライザーの膜面積の増加)
3)1日最低1回の排便。(便からの排泄も見逃せません)
4)食事で工夫

≪AI-P(アルカリフォスファターゼ)≫
骨障害(特に透析患者さんの場合)や肝障害で高値を示す事が多い。

≪IN-PTH (インタクト-PTH)≫
副甲状腺ホルモン(血中のカルシウムを増加させ、リンの尿中からの排泄を促進しリンを低下させるホルモン)の一種を測定する検査です。
高値(360以上)では、2次性副甲状腺機能亢進症、
繊維性骨炎が疑われ、低値(65以下)では無形成骨が疑われます。
15〜25 ●今月のテーマは「病態と栄養1 骨障害と食事の関係」です。

長期透析が可能になり透析患者さんの骨の問題は重要な課題の一つになっております。今回のテキストはリンやカルシウムに対する食事療法をテキストを構成しております。


■カルシウムの食事療法

食事
血中のカルシウム濃度を適正に保つ食事をしましょう。
1日の摂取目標量は600mgです

★カルシウム値の低い方は
・カルシウム含有食品をクエン酸を含む酢やレモン、リンゴなどと一緒に摂取すると吸収率が上がります。
・主に動物性蛋白に含まれる良質のたんぱく質は、小腸からのCaの吸収を促進します。
・ 摂取食品のカルシウム:リンの比を1〜1.2に近づけると吸収率も上がります。

注意!
カルシウムの多く含まれるものにはリンも多く含む場合がありますので血中の値を見て摂取するようにしましょう。

★カルシウム値の高い方は
・ 食事により高くなることはほとんどなく、薬の副作用が大きく関与しているものと思われますので、医師に相談しましょう。
26〜29 ●今月のテーマは「病態と栄養1 骨障害と食事の関係」です。

長期透析が可能になり透析患者さんの骨の問題は重要な課題の一つになっております。今回のテキストはリンやカルシウムに対する食事療法をテキストを構成しております。


■リンの食事療法

血中のリン濃度を適正に保つ食事をしましょう。
1日の摂取目標量は700mg以下です

★リン値の低い方は 
透析患者さんでは起こりにくい症状ですが、カルシウム剤の乱用、ダイアライザーの不適合、また、食事摂取量の不足や、慢性の下痢、嘔吐などによる吸収障害などが考えられます。
・ 食事中のエネルギーや蛋白質の摂取量がきちんと守れているか再確認しましょう。
(食べれない方においては、ご自分の嗜好に合わせた無理のない食事で、たんぱく質の補給を中心に栄養状態の改善を図るようにしましょう。)


★リン値の高い方は
・たんぱく質を多く含む食品にはリンも多く含まれる為、まずたんぱく質の過剰摂取を避けるようにしましょう。
・ リン含有量の多い乳製品やレバー、魚介類の食べ過ぎに注意、また乳製品や卵を使用している洋菓子も気をつけましょう。
・茹でることによって水の中に溶け出るので、茹でこぼしてから用いましょう。
(調理方法にもよりますが、大体30〜50%溶出すると言われています。たっぷりのお湯で時間も長くすれば溶出率もアップ!)

注意!
間食をよくされる方にリン値が高い人が多いと言うデーターがあります。
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●2004.1
1 あけましておめでとうございます。
今年は猿年ですね! 管理人のレモンちゃんと私みかんは共に年女であります。
皆様にとっても今年も良い年になりますように、そして引き続きNSC2000、透析ネットワークをよろしくお願い致します。

明日からは風邪についてのワンポイントです。
2 風邪について
透析患者様は風邪からの合併症で重症化する割合が健常者よりも高いといわれています。
“風邪はひかないのが最大の治療法”と言われるように、予防が一番大切です。
3 風邪について
風邪症候群は、鼻、のど、気管支、肺などの呼吸器の粘膜に起こる炎症性の病気の総称です。この中には普通感冒(いわゆる「かぜ」)、インフルエンザ、喉頭(こうとう)炎なども含まれます。
4 風邪について
感染経路は、呼吸器系への飛沫感染によって移されるのが一番多いパターンです。職場や学校、電車の中などは飛沫のチャンスが多く、またウイルスに汚染した手から感染することも多いので、手洗いとうがいは大事な予防対策になります。
5 風邪について
風邪は大体1週間くらいで良くなります。また風邪に効く特効薬はありません。風邪による咳や鼻水、熱を抑える薬はありますが、これは対症療法にすぎません。風邪からの合併症を防ぐ為に抗生物質を処方される事がありますが、近年これもあまり効果がないといわれています。風邪には休養が一番でしょう。
6 風邪の予防ポイント
■ 外出先で
・ 人込みをなるべく避ける
・ マスクをする
・ 厚着、薄着の上手な調整
・ 雨や雪に濡れない
7 風邪の予防ポイント
■ 帰宅したら
・ うがいをする
・ 手を洗う
8 風邪の予防ポイント
■ 屋内で
・ 適度な温度や湿度を保つ
・ 換気をする
・ 十分は睡眠をとる
9 風邪の予防ポイント
■ 食事・その他
・ 禁煙、減煙をする
・ 栄養のバランスに気をつけ、特にビタミンの補給をする
10 簡単にエネルギーを摂るためのポイント
・油は揚げ物などだけでなく、ドレッシングにしたり、またおからなど油を吸収しやすい食材を用いるのも一つです。最近は減塩にしたマヨネーズもありますのでお勧めです。
11 簡単にエネルギーを摂るためのポイント
・ 片栗粉やコーンスターチ、春雨などは、小麦粉と違いたんぱく質を気にせずにエネルギーを上げることが出来ます。
12 簡単にエネルギーを摂るためのポイント
・腎臓病食向けのおやつや御飯、高エネルギーの特殊食品などを利用するのも一つです。
13 簡単にエネルギーを摂るためのポイント
タンパク質、カリウムなどの含有量が少ない食品で100kcalを摂取する時の目安
1) 砂糖なら25g(大さじ3杯弱)
2) はちみつなら30g(大さじ1杯半 弱)
3) ジャムなら40g(大さじ2杯弱)
14 簡単にエネルギーを摂るためのポイント
タンパク質、カリウムなどの含有量が少ない食品で100kcalを摂取する時の目安
4) 飴玉25g(約5個)
5) 春雨30g
6) 片栗粉30g(大さじ3杯強)
15 簡単にエネルギーを摂るためのポイント
タンパク質、カリウムなどの含有量が少ない食品で100kcalを摂取する時の目安
7) コーンスターチ30g(大さじ3杯強)
8) サラダ油10g(大さじ1杯強)
9) マーガリン15g(大さじ1杯強)
10) マヨネーズ(大さじ1杯)
16 簡単にエネルギーを摂るためのポイント

焼きリンゴ(1人分)
【材料】
・りんご100g  ・砂糖20g  バター10g シナモン少々
【作り方】
1) 洗ったリンゴの芯を取り除き、皮ごと輪切りにし、水にさらす。
2) バターを薄く塗った天板にリンゴを並べ、砂糖・バター・シナモンを上に乗せて焼く。
【栄養価】
エネルギー208kcal  タンパク質0.3g  リン12mg カリウム116mg 塩分0.2g
17 簡単にエネルギーを摂るためのポイント

さつま芋の胡麻揚げ(1人分)
【材料】
・ さつま芋60g 卵白5g 砂糖10g 小麦粉10g 白胡麻5g 油10g
【作り方】
1) さつま芋は皮を剥ぎ、茹でて裏ごしする。
2) 卵白・砂糖を1)に入れてよく混ぜる
3) 直径3cmくらいに丸め同量の水で溶いた小麦粉をつけて、胡麻の上を転がす。
4) 170℃の油で揚げる。焦げやすいので火加減には注意する。
【栄養価】
エネルギー292kcal  タンパク質3.3g  リン92mg カリウム357mg 塩分0.2g
18 簡単に減塩するポイント
調味料の工夫
1) 醤油は塩分が多いので、ソース・ケチャップ・マヨネーズ・ドレッシングなどを利用する
2) 酢を利用する(酢のもの、三杯酢)又は酢の物には醤油、塩を使わない
19 簡単に減塩するポイント
調味料の工夫
3) 下味をつけない。(茹でるときの塩、フライの下味、野菜の塩もみ)
4) かけるより付けて食べる。
20 簡単に減塩するポイント
調理の工夫
1) 香辛料を利用する(辛子、山葵、コショウ、カレー粉)
2) 風味をつける。(鰹節、胡麻、レモン)
3) 油や酸味を利用する。
4) 焦げ目をつける。(付けすぎは注意)
21 簡単に減塩するポイント
調理の工夫
5) 煮つけの方法は工夫する。(出し汁は濃く、量は少量)
6) 新鮮な食品を使い食品自体の持ち味をいかす。
7) 味のつきやすい材料を利用する(卵、フライドポテトなど)
22 患者さんから質問コーナー

質問の内容
Q:リンの正常値を保つ為に特に必要な事を、解りやすく教えて欲しい
リン値を、抑える方法は?
〜お答え〜
1) きちんと指示された食事量を守ること
とくに、肉、魚、卵、乳製品等の過剰摂取は高リン血症の原因になります
2) リン吸着剤(お薬)を決められた時間に決められた量きちんと服薬すること
3) 便秘にならないように気をつけること
23 患者さんから質問コーナー
質問の内容
Q:Pについて基礎的な知識の説明

〜お答え〜
リンは尿からの排泄と副甲状腺ホルモン(PTH)の分泌割合によって調整されていますが、腎機能が低下した透析患者様では、リンを排泄しずらくなり、高リン血症となる場合があります。
そして高リン血症の症状は“骨”にさまざまな弊害をもたらし、骨粗鬆症や*異所性石灰化(骨以外の部位にカルシウムなどが沈着し関節炎や動脈硬化症などを引き起こす)の原因となります。
24 患者さんから質問コーナー
質問の内容
Q:Pの摂取量を減らす良い料理法は 
〜お答え〜
調理することでリンはほとんど減りません。
25 患者さんから質問コーナー
質問の内容
Q:身体の中にPが吸収されない方法は?
〜お答え〜
  リン吸着剤(お薬)を服用する
26 患者さんから質問コーナー
質問の内容
Q:1日の適量はどの位迄がよいか。例を挙げて教えて欲しい。
〜お答え〜
人によって分量が違うので厳密な量ではないのですが、カリウムの多い食品について申し上げると
1) 1日 果物はカリウム100mg以内にする
バナナやキュウイなどカリウムの多い果物を除いて約50〜100gくらいまで
2) 野菜は1日200〜300g以内で、下処理をすること
3) 芋類は1日50g〜100g以内で、下処理をすること
27 患者さんから質問コーナー
質問の内容
Q:透析の朝や透析の食事では、少々多く果物をとっても大丈夫か
〜お答え〜
あなたの血液データーをみなければなんとも言えないのですが、カリウム値が日頃から高くなければ少しくらいなら食べていても良いという見解を持っていますが、主治医の先生に確認をとってください。
28 患者さんから質問コーナー
質問の内容
Q:Kが調節してある食品ではなく、普通の食品で毎日3食無理なく食事ができるメニューは?

〜お答え〜
カリウムが多いといわれている食品の過剰摂取を避け、野菜や芋類をきちんと下処理すれば、カリウムが制限内の量になりますので、特殊食品を使う必要はないかと思います。
29 患者さんから質問コーナー
質問の内容
Q:Kの調理方法
〜お答え〜
カリウムはお湯の温度が高く茹で時間が長く、流水にさらす時間が長いほど溶出量は多くなります。あと浸漬でも減ります。ただし焼く、炒める、揚げる等の処理では瞬間的な高温処理になるので、溶出率が悪くなります。
30 患者さんから質問コーナー
質問の内容
Q:野菜を茹でたり、水にさらしたりするとビタミンCが減らないのか心配です。
〜お答え〜
ビタミンCは水溶性なので、水につけると減少します。しかし透析患者様にとっては、カリウムを減らす為に、野菜を茹でたり、水にさらしたりすることは必要です。
「カリウム処理の為にビタミンCが不足するのではないか」と心配されているようですが、透析者の血清ビタミンC濃度は正常範囲内という報告もありますので、心配はいらないでしょう。
31 患者さんから質問コーナー
質問の内容
Q:野菜を茹でたり、水にさらしたりするとビタミンCが減らないのか心配です。
〜お答え〜

食事で少しでも効率よくビタミンCをとるには、次のような方法があります。
1) 出来るだけ新鮮なものを選ぶ
2) 旬の野菜にはビタミンCが多く含まれるので旬のものを利用しましょう。
3) 食品の組み合わせや料理方法によってもビタミンC量は違ってくるので、一工夫しましょう。
・鉄、銅製料理用具ではビタミンC損失量が多くなります。
・生の人参、胡瓜などはビタミンC破壊酵素が含まれますが、酢、ドレッシングなどの酸を使うとその働きが抑えられビタミンCの損失を防ぐ事が出来ます。